「痛みを抑える神経」とは?

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長引く腰痛は「痛みを抑える神経」が原因だった?

健康な人

私たちが本来持っている「痛みを抑える神経」のはたらきで痛みの情報が過剰に届くのを抑制
②痛みの情報が伝わるのを抑える機能「痛みを抑える神経」
①痛みの情報を伝える機能
痛み

腰痛が長引いている人

「痛みを抑える神経」のはたらきが低下している
痛み
痛い!

腰痛の主な原因の一つは、私たちが痛みを感じるときの「体のしくみ」にあるとされています。

体の各部位で痛みの刺激が発生すると①痛みの情報を伝える機能がはたらき、痛みの情報が神経を通って中継点となる脊髄まで伝えられます。その情報がさらに脳まで伝えられて初めて「痛い!」「苦痛だ!」と感じます。

反対に、「痛みを抑える神経」による②痛みの情報が伝わるのを抑える機能もあります。たとえば私たちが物事に集中しているときや興奮状態のときは、痛みが軽減したり、そもそも痛みに気付かなかったりします。試合中のスポーツ選手がケガをした直後にはあまり痛みを感じないのも、人間が本来持つ、この神経のはたらきによるものなのです 1,2)

健康な人では、これらの機能がバランスよくはたらいて痛みのレベルが適切になるように調整されています。しかし腰痛が長引いている人は、そのバランスが崩れ「痛みを抑える神経」がきちんとはたらかなくなっていることが、痛みが長引く原因の一つではないかと考えられています。

「痛みを抑える神経」では、主にセロトニンとノルアドレナリンという神経伝達物質がかかわっています。
しかし、なんらかの原因でこのセロトニンやノルアドレナリンの働きが弱くなってしまうことがあります。すると、脊髄で痛みの情報が過剰に伝えられてしまうなど、必要以上に痛みを感じてしまいます。
この「痛みを抑える神経」のトラブルによって、慢性腰痛が引き起こされると考えられています。

①痛みの情報を伝える機能 ②痛みの情報の伝わりを抑える機能
セロトニンやノルアドレナリンが不足すると、
痛みの情報が過剰に伝わってしまう
  • 1)花岡一雄ほか監修:痛みのマネジメントupdate, 2014, pp. S34-35, メジカルビュー社, 東京
  • 2)川崎康彦ほか:BRAIN MEDICAL, 2009, 21(3), 251
ながくつづくその腰痛は、筋肉や関節だけでなく
「痛みを抑える神経」が原因かもしれません。